6LeSgyEeAAAAAKb-5R6eQF_t63BRghjzg9NsxmUb JIL SANDERのダウンコート | 自営業はブラック!?

本当にダメかの見極めが難しい

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JIL SANDERのダウンコートをお預かりしました。白の七分丈。襟周り、袖口、裾、ポケット・・・かなり汚れています。組成と洗濯表示は?

薄くなって見ずらいですが、ポリエステル100%。でも何故か水洗いダメ。汚れ的に水洗いしたい。なぜダメか。この場合、考えられるのは2パターン。

1 ポリエステル部分に撥水なりボンディングなりの加工が施されている。

2 単純に家庭で洗われたくないから。(クレーム対策)

さてどっち?

解りません!ボンディングではないのは解ります。あっ、ボンディングとは、2枚の生地を接着剤で貼り付けて張りのある1枚にした生地です。その接着剤にはポリウレタンが使われます。それが問題で、ポリウレタンは経年劣化します。経年劣化したその接着剤はやがて剥がれます。剥がれるとそれはそれは無残です。早くて3年。高級品でも数年で必ず劣化します。

今回のダウンは、撥水加工かクレーム対策か。解りません。

でも、洗いによって撥水加工がダメになったら、また撥水加工を施してお返しすれば良い訳で、きれいさっぱりになる水洗いを私は選択しました。洗濯屋だけに。

結果的に成功でした。キレイになりましたし、水洗いのシワも蒸気アイロンでしっかり伸びました。ポリエステルが「生地の優等生」と言われる所以です。

今回は「単色」で「ポリエステル」だったから比較的自信を持って洗えましたが、こんなのばかりではありません。ワンポイントに小さく天然皮が使われていたり、レーヨンやシルクといった難易度高め素材だったり。困ったものです。

つくづくお客様との信頼関係が大事な業界かと思います。しっかり説明して、リスクのある時は許可を得て、細心の注意を払う。大変ですが、今回のJIL SANDERのダウンもきっと喜んで頂けると思います。

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